こんにちは。いーるず(@eals634)です。
今回購入した商品はこちら。
赤を基調とした筐体がかっこいいフォーカスライトのオーディオインターフェイス「Scarlett」の第三世代モデル「Scarlett 2i2 gen3 Studio」です。Studioということでコンデンサーマイク、モニターヘッドフォンなどのアクセサリも同梱されているモデルとなります。
目次
開封
パッケージはこんな感じ。筐体のイメージとは対照的に白を基調としたデザインになっています。
箱を開けると「YOUR SCARLETT EXPERIENCE STARTS HERE!」の文字が。ワクワクしますね!
内容物は
- Scarlett gen3(本体)
- Scarlett HP60 MkIII(モニターヘッドフォン)
- Scarlett CM25 MkIII(コンデンサーマイク)
- XLRマイクケーブル
- USBケーブル( Type-A – Type-C[2.0])
- スタートガイド
と至れり尽くせりのセットとなっています。
特徴
ここからはこの製品の特長について詳しく見ていきましょう。
Scarlett gen3
超低レイテンシー
元々このScarlettシリーズは遅延が少ないオーディオI/Fですが、このgen3では更に遅延が少なくなっているようです。
エレキギターを繋いで演奏してみたところ、素の状態はもちろん、アンシミュのプラグインを通した状態でも違和感なくレスポンスが返ってきました。(サンプルレート44.1khz~192khz、バッファサイズ256の状態で検証しましたが、いずれも体感的な遅延は感じませんでした)
前世代から更に改良されたマイクプリアンプ
私自身はこのオーディオI/Fしか所持していないため他の製品と比較することはできませんが、Focusriteの製品ページを見てみると次のように記載されています。
そのクラスを超えた高音質で人気を博したScarlett プリアンプ を再度見直し、さらなる音質向上を実現。更にFOCUSRITE サウンドの代名詞であるISA プリアンプの音質をモデリングす る「AIR モード」を搭載し、よりオープンでクリスタルクリア なサウンドで録音が可能となりました。
ーFocusrite(フォーカスライト)公式ブランドサイトより(https://kcmusic.jp/focusrite/)
前世代と比べてプリアンプの改善、AIRモードの搭載といった変更がある様子。
付属のコンデンサーマイクを使用してウクレレの音を録音してみました。
AIRモードなし(通常)
AIRモードあり
演奏技術も録音環境もよろしくないため参考になるかどうか怪しいレベルではありますが、AIRモードのほうが音の輪郭がはっきりしていて高音の抜けが良いような”気が”します…
逆にAIRモード無しの方は柔らかいまろやかな印象で、ウクレレの録音という観点からいえばこちらのほうが向いているような気がしました。この辺りは好みの問題だと思います。
AD/DA コンバーター回路の刷新
オーディオインターフェースでプリアンプと並んで音質を左右する アナログ←→デジタル・コンバーターの主要チップを刷新し、更な る高音質化を実現。この最新のScarlett を通して音楽を再生するだ けで、その素晴らしい音質を体感していただけるでしょう。
ーFocusrite(フォーカスライト)公式ブランドサイトより(https://kcmusic.jp/focusrite/)
AD/DAコンバーターとは、簡単に表すと下の図のような機能を担うものです。
マイク等を通じての録音はもちろん、PC側から音声を再生する際にも影響を及ぼします。
実際にScarlettを通じて音楽を再生してみましたが、音質は圧巻でした。原音に忠実で音のレンジが広く、特に高音域はしっかりと出力されていてハイファイな印象。録音だけではなく普段の音楽鑑賞においてもその威力を発揮しそうです。
Scarlett HP60 MkIII(スカーレット HP60 マークスリー)
某ガンダムのような名前ですが、その実はオーディオI/Fと合わせて付いてくるモニターヘッドフォンです。スペックは下記表のとおりです。
タイプ | 密閉型 |
ドライバー直径 | 50mm |
インピーダンス | 32ohms |
感度 | 98dB+3dB |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
最大定格電力 | 1.2W |
ケーブル長 | (約)3m |
コネクタ | 3.5 mm ステレオジャック、6.35 mm ねじ式ア ダプター |
重量 | 288 g (ケーブル含む) |
ここで気になるのは周波数特性でしょうか。20Hz~20kHzと一般的なモニターヘッドフォンと比べると少し心許ないように感じます。とはいえ原音に忠実なフラットな音質で、モニターヘッドフォンとしての役割は今のところ十二分に果たしてくれています。
作りや見た目はごくごく普通のヘッドフォンといった感じですが、デザインが中々におしゃれです。特にパッド部分の外装はヘアライン加工や赤のライン、Scarlettのロゴが刻まれていてかっこいい…!
Scarlett CM25 MkIII(スカーレット シーエム25 マークスリー)
こちらも先程と同じくMkIIIという名を冠している、単一指向性のコンデンサーマイクです。音に関しては前項の録音を参考にしていただければと思います。コンデンサーマイクという製品の特性上、良くも悪くも細かな音まで拾ってくれますが、単一指向性なので声を録るにも楽器を録るにも使いやすいです。
見た目に関しては安っぽさを感じさせないどころか寧ろ高級感まで感じるほどにしっかりと作られていて驚き。こちらもScarlettのロゴ、赤のラインが魅力的です。
バンドルプラグイン
大抵どのオーディオI/Fを購入してもソフトやプラグインが付随してきますが、この製品を購入することでダウンロードできるモノを簡単に紹介しておきます。
Ableton Live 10 Lite
言わずもがななDAWソフト「Ableton Live」の機能制限版です。8オーディオトラック・8MIDIトラックの16トラックしか利用できないため、本格的な楽曲制作を行うのは厳しそう。

Pro Tools First -Focusrite Creative Pack
こちらもDAWソフト「Pro Tools」の機能制限版です。クリエイティブパックという名を冠しており、12個のプラグインが付属してきます。
splice 3か月試用ライセンス
200万を超えるサンプル(音源やトラック、MIDI素材etc…)をダウンロードできるサブスクリプションサービス「splice」の3か月試用ライセンスです。7.99ドルx3か月=23.97ドル(2,600円程度)が実質無料に。

SONIBLE X FOCUSRITE BALANCER
音の雰囲気を簡単に変更することができるAIを利用したプラグインです。Warm・Natural・Brightの三種類をベースに効果を調整することができます。

VIRTUAL GUITARIST – IRON
ロックなギター音源を打ち込むことができるプラグインです。エフェクトやアンプも内蔵されているということで音作りの楽しみもありそう。
実売価格14,000円程度のプラグインが無料でダウンロードできてしまうこの背徳感…

Focusrite Plug-in Collective
この存在を今日まで忘れていたのですが、なにやら1,2か月おきに無料でプラグインが貰えてしまうというヤバいやつらしい(?)
2020年の1月現在ではGROWが配布されています。
XLN AUDIO: ADDICTIVE KEYS
Modern Upright、Studio Grand、Electric Grand、Mark Oneの四種類のキーボード(ピアノ)音源の中から一種類だけ無料で入手できます。実売価格は9,500円程度とこちらもお得感溢れる特典になっています。

RED PLUGIN SUITE
Focusrite社のRed2(イコライザー),Red3(コンプレッサー)というアウトボードをシミュレートしたプラグインです。
劣化の少ない自然なイコライジング、コンプレッションを可能にするとのこと。
不満点
マイクスタンドなし
この製品を購入して一番惜しいと感じた部分です。コンデンサーマイクは高感度で繊細な仕様のため、スタンドは欠かせないアイテムの一つですが、この製品にはそれが付属していません。別途購入する必要があるのは少し残念。私は別途、下の中華製卓上スタンドを購入しました。
製品登録・コントロールソフト
製品のアカウント登録やオーディオI/Fを操作するソフトが日本語非対応(英語)のため、少し分かりづらい部分がありました。とはいえそこまで難しい英文ではありませんし、日本語のマニュアルやガイドは付属しているためそれらを見れば十分理解できるレベルです。
総評
私自身が初めて購入するオーディオI/Fということでバンドルセットのこの商品を購入したのですが、オーディオI/F、コンデンサーマイク、モニターヘッドフォン等々のセットが26,000円程度で購入できるというのは中々お買い得だと思います。オーディオI/F単体だと18,000円程度で販売されているため、実質8,000円程度でコンデンサーマイク、モニターヘッドフォンが手に入る計算になります。
製品自体も決してチープなものではなく、これからDTMを始める人が実際にこれを使用して楽曲制作を行うことを見越して作られているように感じました。何より開けたその日からレコーディングが始められるのは滅茶苦茶楽しいですし、統一感溢れるデザインも所有欲を満たしてくれます。
オーディオI/F自体も不満を感じるような点はほとんどなく、価格・性能のどちらの観点からも自信をもっておすすめできる一品だと言えそうです。
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